読書【ゆりか】
2021.08.25
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イヤホンで好きな音楽を流し、本を読みながらバイト先に向かう。昼下がり、夏休みの電車は空いていてゆったりと読書ができる。集中しすぎて、乗り過ごしたことは何度かあるけれど、最近の私はこの時間が大好きだ。
中高生の頃、食事や睡眠を削ってまで作っていた読書の時間はここ1,2年で一気に減ってしまった。
「忙しいから」を言い訳にして、読もうと買ったまま部屋の隅に積まれていった本が何冊もある。
先日お休みを頂いた日に部屋を片付けていた時、それらを並べながら申し訳ない気持ちになった。小さい頃から本がお友達だった私は、他人の感情を読み取ることは苦手だけれど、こう何か物に感情移入する事は得意だ。その時の私には、カバーをつけたまま放置された本達が、棚の隅で申し訳無さそうしているように見えた。
罪悪感から始めた読書。
本と大親友で毎日遊んでいたあの頃は、1日あれば文庫本3冊くらいは読めていたのに、今は1週間もかけて一冊を読んでいる…。私が長い間放置してしまったからだろうか。本が私に心を開いてくれなくなってしまったようで、寂しくなった。
お昼過ぎまで寝て、部屋を掃除して、洗濯をして、貯めていたドラマやアニメを観ながらアイスを食べて、眠たくなったら寝て。
ここ最近の休日はそうやって終わっていった。スマホやパソコンばかりを構っていた私。なんならたまにswitchでゲームもしていた…。
優秀な妹が出来て、放られた姉の気持ちにさせちゃったかな…と自分に本を重ねて泣いた。スマホは確かに優秀だし、みんなに好かれているかもしれないけれど、本にだって沢山良い所はあるもんね!頑張ってるもんね!と半ば自分に言い聞かせるように日々の読書を再開させた。
そういえば、中高生の頃、勉強もしないし、不真面目でうるさい私が読書をしているのを見ると驚く友人が多かった。わかる。勉強出来ない奴は、本読まなそうだもんね。髪の毛サラサラメガネの美女しか本読まないとか思うよね。
両親には本なんか読まなくて良いから、ちゃんと勉強しろ。ってよく怒られていたな。でも、今の私はそれを無視して読書を沢山して良かったと思っている。
結論何が言いたかったかって、車内アナウンスもうちょっと大きくしてくれないと秋葉原で降りられないよ!乗り過ごしちゃうでしょ!って事かな。